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2011年10月27日 (木)

「HELL GAME α」

国語力ないんで、間違いがあると思います。

とりあえず、話は自信あるんで、楽しんでください。

コメントについては、名前と本文だけで、投稿できます。

「TAIGA」と並行して書きます。

 「HELL GAME α」

第一話      ライブハウス

2017年1月15日。

最悪のHELL GAMEより4か月。

多田、影山は一年B組に移動してから、だいぶクラスの雰囲気も馴染んできていた。

しかし、この二人はあの最悪のゲームについては、誰にも話したことはない。

たとえ、聞かれたとしても答えない。

二人は休みの日などにいつもどこかへ遊びに行くようにまで親しくなり、最近は1年B組の高橋という男ともつるむようになってきた。

        ~~~・・・・~~~

そして、今日もまた3人で町中をぶらぶらと歩いていた。

高橋 「でよ、D組の白鳥が・・・・・」

多田 「おい・・・・あれ見ろよ。」

多田が少し先のライブハウスを指差した。

そこには、太田 清 マジックショーと書かれた看板があった。Cocolog_oekaki_2011_10_27_22_40

入場料は何とタダ!

影山 「おいおい・・・・・・多田だからタダには目がないってか!?」

多田 「そうじゃねぇ!面白そうだし、行ってみないか?」

高橋 「金もそんなに持ってきてないし、行ってみるか。」

3人はライブハウスの中へと入っていった。

      ~~~・・・・~~~

そのライブハウスの少し遠くで、警察が何人も張っている。

ピーガーと機械音が鳴り響く。

江野 「こちら江野。黒柳警部、今高校生と思われる3人がライブハウスへ入りました。」

  「できるだけ、早めに突入するべきだな。一般人を巻き込みかねない。」

      ~~~・・・・~~~

ライブハウスの中では、客が20人程度椅子に座ってマジックショーは今かと待ち望んでいる。

影山 「こんな小さなライブハウスに意外と人来るんだな・・・・。」

高橋 「真ん中の席が三つ開いてるし、そこに座ろうぜ。」

3人が椅子に座ったと同時に、会場内に音楽が鳴り始めた。

ダララララララララララ・・・・・・・・・・・     「レディース&ジェントルマン!!今回はあの太田 清のマジックショーだ!!!」

 「おいおい!!そんな奴知らねーぞ!!」

どこかの席から罵声が聞こえた。

垂れ幕が上がり、太田 清と思われる人物が現れた。

太田 「さて、今日はみなさん超ラッキー!なんと・・・・」

 「突入~~~~~~~~~~~~~!!!!!!」

突然大声が鳴り響き、数人の警察官が中へ押し寄せてきた。

太田 「何だ何だ!!?誰だあんたら!?」

警察官は、一番前に座っていた五人組を取り囲んだ。

黒柳警部 「お前たちが麻薬密売グループの黒幕だということは分かっている!!高岡 明!!逮捕する!!」

太田 「ちょ、ちょっと待ってください!!」

黒柳警部 「ああ・・・・すみません。ライブの邪魔をしてしまって・・・・。」

太田 「そうじゃ、ありません。私たちの大事な獲物を連れていかれては困ります。」

黒柳警部 「どういう意味ですか?」

太田 「仕方ない。あなた方にも参加していただけねば、HELL GAMEに!!」

多田、影山 「HELL GAMEだと!!!?」

第一話         完

第二話       証拠

多田 「まずいな・・・・・影山、高橋。今すぐここを出るぞ。」

影山 「ああ。そうだな。」

高橋 「何だよ!?面白そうじゃねぇか。」

何も知らない高橋は好奇心でいっぱいだ。

多田 「馬鹿!!これは遊びじゃねぇ!ガチで死ぬかもしれないんだ!!」

多田が椅子から立ち上がった。

太田 「おっと!どこに行くのかな多田君?」

多田 「見つかったか・・・・・。」

太田 「君は死神王様が楽しみにしている一人だ。それに、もう出ることはできない・・・・・。」

黒柳警部 「一体何の話だ?・・・・・・・説明してください。」

太田 「まずは、状況を把握しなければ、信じないでしょう。試しに警部。外に出てみてください。」

黒柳警部 「何を言っているんだね君は?おい!みんなこいつらを署に連行するぞ。」

警官たちは五人の密売グループに手錠をかけ、外に連行しようとしたが・・・・・

黒柳 「何だこれは!?」

ドアの外には、真っ黒な闇が広がっていた。

他の客も何が起きているかを見に行き、自分たちがこのライブハウスから出られないことを理解した。

客の一人 「一体どういうことだ!!?おい!!太田 清!説明しろぉ!!」

太田 「では、HELL GAMEのルール説明をしましょう。」

     HELL GAME ルール説明

死神王から出されたルールに従い行動せよ。
このゲームで脱落したものは地獄に行く。
ゲームが終了するときは、死神王を見つけるか、全員が死亡したとき。
死神王だと思われる人物がいた場合、その者の名前を三回唱えよ。
しかし、その唱えた人物が死神王でない場合、唱えたものが地獄に落ちる。
このゲームは強制参加である。
なお、死神王はこのライブハウスの中の人間だ。

黒柳警部 「死神王!?何を言っている?ふざけたことは止めたまえ。」

そのとき、頭の中で声が鳴り響いた。

 「すべて本当のことです。あなた方には第六回HELL GAMEに参加してもらう。」

客 「何だこりゃ!!」   「気味が悪い!!」

不思議なことの連続でパニックとなる。

黒柳警部 「まさか!?これは・・・・・?」

 「そうです。警部。これは、あなた方警察が今まで隠してきた事件です。半年前の朝山高校の事件をご存じありませんか?そして、私が死神王です。」

黒柳警部 「このイカれたゲームの話は、デマかと思ったが、実在したとは・・・・・。」

 「さて、私を見つけることはできるかな・・・・・?」

       第6回HELL GAME 参加者名簿

警察          麻薬密売グループ           コードネーム

黒柳 三造 (くろやなぎ さんぞう)       高岡 明 (たかおか あきら)    ヘッド
青葉 康成 (あおば やすなり)        津川 武 (つがわ たける)     アイアン
宇田 重晴 (うだ しげはる)           加賀 秀満 (かが ひでみつ)   アイズ
江野 光   (えの ひかり)          片岡 由樹 (かたおか ゆき)    マース
大沢 強   (おおさわ つよし)       若林 哲士 (わかばやし てつし)  イアン
小村 一平 (こむら いっぺい)
三宅 登   (みやけ のぼる)
最上 敦   (もがみ あつし)

                       客

多田 大樹 (ただ だいき)  
影山 正 (かげやま ただし) 
武光 リチャード (たけみつ りちゃーど) 
六条 望 (ろくじょう のぞみ)
 謎のフード男   
村川 亜加根 (むらかわ あかね) 
塩田 美樹 (しおだ みき) 
高橋 修 (たかはし おさむ) 
吉岡 誠 (よしおか まこと) 
西村 正男 (にしむら まさお) 
岡井 和友 (おかい かずとも) 
石本 弘紀 (いしもと ひろき)
倉坂 友子 (くらさか ともこ)
 林 学 (はやし まなぶ) 
宮本 勇気 (みやもと ゆうき) 
金賀 命 (かねが めい)

総勢29名

塩田 「死神なんて、いるわけねーじゃんね?」

茶髪のギャルが、岡井というチャラ男に尋ねた。おそらく付き合ってるものだ同しなのだろう。

岡井 「んなもん、いるわけねーだろ。」

塩田 「だよねー。まじ意味分かんねーし。」

太田 「これを見せましょう。」

天井から、黒いマントを羽織ったガイコツが鎌を持って現れた。

「ギャァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!」

会場全体が大騒ぎとなる。

太田 「これが、証拠です。ではさっそく第一ゲームを始めたいと思います。死神王様どうぞ。」

第二話          完

第三話     都市伝説

吉岡 「あいつは何言ってるんだ?」

 「フフフ・・・・・・まず落ち着くまでは私は動きません。」

村川 「これは・・・・・・あの都市伝説に違いないわ・・・・・・・。」

陰気なオカルト女が語りだした。

黒柳警部 「都市伝説?」

村川 「ネットで噂の伝説よ。この世には闇のゲームが存在するのよ。」

低音の声が不気味に語る。

高岡 「闇のゲーム?」

村川 「HELL GAME。主犯を見つけるまで終わらない。闇のゲーム。脱落したものは地獄へ堕ちると言われているわ。」

津川 「地獄だと?そんなものがあるものか。」

村川 「あくまで噂。そこの高校生は何か知っているようだったけど、本当のことを聞こうかしら。」

村川は多田を冷たい目で睨んだ。

高岡 「おい警察。錠を外せ。どうせこの状況じゃ逃げられねぇんだ。」

黒柳警部 「・・・・・・・分かった。」

宇田 「警部!!」

黒柳警部 「これは、警察によって隠ぺいされ続けた事件だ。実際人が失踪している。人のことより自分の身を守るべきだ。」

そう言い、麻薬密売グループの錠を外した。

高岡 「ありがとさん♪」

高岡が多田に近づいてきた。

高岡 「おい話せ小僧。」

多田 「死神王が言った通りだ。俺は約4か月前に一度このゲームに参加し、多くの友を失った。」

高岡 「地獄だとか死神だとか信じるとでも思うか?どうせあれは作りもんだろ?」

 「本物です。」

また頭の中に声が響いた。

高岡 「一体何なんだこれは!!?」

高岡の目の前に死神がいた。

高岡 「くたばれ!!」

服の中から銃を取り出し、弾を放った。

しかし、弾はすり抜け当たらない。

高岡 「な・・・・・・?」

 「そろそろ第一ゲームを始めましょうか。」

高岡 「だ、誰がそんなゲームをするものか!!」

 「強制参加です。では第一ゲームのルールを説明しましょう。」

   第一ゲームルール説明

 天才への突き

とある物事について知り尽くしたものに、答えられない質問をすればクリア。
制限時間は5分。
1チーム5人でゲームを行う。
クリアできなかった場合、地獄行きになるものをチームで1人選ぶ。

第三話            完

第四話       動物の知識への勝利の道

 「まず、最初の挑戦者を発表します。」

倉坂 「太田 清のマジックショーを取材しに来たつもりが、こんなことになるなんて・・・・・・いや、これはある意味スクープだわ。」

持っているカメラには新聞社の名前が書かれてある。おそらく新聞記者だ。

 「大沢さん。三宅さん。西村さん。津川さん。林さんの五人です。」

太田 「では、舞台を用意しましょう。」

太田が指を鳴らすと、ステージの床に階段が現れた。

太田 「選ばれた五人はこの下で第一ゲームです。」

津川 「誰が行くか!!あやしさ丸出しだろ!!」

津川も服の中から銃を取り出し、太田に向けた。

津川 「死ね。」

ドウン・・・・・・・!!!

しかし、太田は素手で弾を取った。

津川 「!?・・・・・・・・人間業じゃねぇ・・・・・。」

太田 「次すれば殺す。」

チャラチャラしたキャラが突然変わった。

太田 「さっさと下に行け。」

5人は仕方なく階段を下って行った。

多田 「今回は前回とは違うぞ影山。」

影山 「何がだ?」

多田 「今回は参加者が赤の他人だということが重要だ。ゆえに、隣の奴が死んだとしてもその人にとってはどうでもいいということだ。」

高橋 「お前ら・・・・・これってもしかして、あのC組の悲劇か?」

影山 「そうだ。自分の身は自分で守るんだ。」

多田 「このゲームは簡単に人が死ぬぞ・・・・・・。」

    ~~~・・・・~~~

階段の下には死神が一人いた。

三宅 「何が目的だ!?ここで俺たちの命でも吸い取るつもりか!?」

死神 「俺は動物の知識は誰にも負けん。さぁ、俺に答えられない質問をしてみろ!!」

三宅の言葉を完全に無視した。

 「今からゲーム開始です。ルールはさっき言った通り。がんばってください。」

林 「どうやら、ゲームに参加するしかないようですね。」

サングラスをかけたスーツの男が前に出た。

津川 「お前何もんだ?なんかのボディガードか?」

林 「大企業の金賀証券の社長、金賀さんのボディガードだ。さて、そんな話よりゲームをやろう。」

 「この死神は生前の動物学者の魂をいくつも喰った死神だ。動物に関しての知識は半端じゃない。」

西村 「じゃあ、いもりは何類だ?」

死神 「両生類だ・・・・・こんな簡単な質問じゃ俺には勝てねぇぞ。」

津川 「おい!!誰かすげぇ知識持ってねぇのかよ!!」

大沢 「俺たちの知識じゃおそらく敵わない。もっと別の視点で質問するんだ。・・・・例えば・・・・価値観とか。」

三宅 「そうだ!おい死神!動物は安全な生き物であるか?」

死神 「それは種類による。しかし野生動物というものは基本的に危険だということだ。」

林 「ダメか・・・・・。」

  「残り4分です。」

第四話           完

第五話       ALL ANSER

制限時間残り4分。

五人は難しい表情で考えている。

死神は自信に満ち、勝ち誇っている。

死神 「終わりか?」

三宅 「何も・・・・・・出てこない・・・・。」

林以外は考えるのをあきらめかけ始めていた。

林 「私は答えが出た。」

津川 「何っ!?早く答えろよ!!」

林 「ったく・・・・人の道から外れた人間はせっかちだな・・・・。」

津川 「さっさと答えてこんなとこおさらばしたいんだよ!!」

頭に血が上り、いらいらが立ち込める。

死神 「言ってみろよ・・・・・。」

林 「この問題の動物というのは、魚類、鳥類、昆虫なども入るのか?」

死神 「もちろんだ。」

そのとき、林の口元がゆるんだ。

林 「このゲームのルールは制限時間以内にお前が質問に答えられない質問を言えばいいんだろ?」

死神 「ああ・・・・・・」

林 「イコールそれは、お前が制限時間以内に答えられなければいいんだ。」

死神 「まさか・・・・・!?」

死神に初めて動揺が見られた。

林 「この地球上に存在するすべての動物の名前は?」

死神 「・・・・・・・・・・・!!?」

現在地球上には名前が付けられている動物だけで何十万種といる。

よって、残り3分などですべての種類を言えるはずがない・・・・・

死神 「・・・・・・・負けだ・・・・・・・。」

死神はがっくりとうなだれた。

林 「では、私たちはこれで上へ帰るとしましょうか。」

サングラスのずれを直し、5人の先頭に立って階段を戻って行った。

     ~~~・・・・~~~

     ライブハウス会場

多田 「残り3分ほど・・・・・。全員で戻ってこれればいいが・・・・。」

そのとき、階段から林が現れた。

太田 「早いじゃないか。全員クリアしたのか・・・・つまんね。」

 「いきなり好スタートですね。さて、次の挑戦者を発表しますか。」

黒柳警部 「休む間もなく進めるな・・・・。」

 「え~と・・・・青葉さん、村川さん、高橋さん、高岡さん、金賀さんの五人です。」

宮本 「金賀さん。同行します。」

もう一人のボディガードが金賀にべったりついてくる。

 「ダメです。階段の下に行くのは選ばれた5人のみです。」

金賀 「私は大丈夫。こんな状況で会社の財産を狙うような奴はいないはずよ。」

金賀は先に降りた4人を追いかけて階段を下りて行った。

現在、この会場にいるほとんどの人間が気がかりなのはもっと別のことであった。

ゲームが始まってからイスにすら立ち上がっていない、フードで頭を隠し、マスクをつけている謎の男。

死神王に一番疑わしく思われているが、あまりにも謎すぎて触れることができない。

名前はもちろん分からないため、誰も言うこともできない。

       ~~~・・・・~~~

階段下

先ほどまでいた死神はどこかにいなくなり、別の死神がいた。

死神 「僕は魔法少女アニメ、マジカル5の知識は誰にも負けないぞ~!」

第五話          完

第六話     死神のオタク

青葉 「マジカル・・・・・・5?一体なんだ?」

目の前にいる死神は、明らかにオタクだ。

死神 「毎週水曜日深夜2時に放送されている、魔法少女アニメマジカル5だ!常識ダヨ。」

高岡 「けっ!こんな不気味な姿でオタクとは別の意味で気味悪りぃ!!」

高岡が床につばを吐いた。

 「ここで少しルールを付け加えます。」

死神王の声が頭に鳴り響いた。

 「制限時間ぎりぎりに質問をした場合、死神側に無制限の回答時間が与えられます。」

このルールにより、先ほどのような答えは通用しなくなってしまった。

高橋 「くそ・・・・それは一つの手として考えていたが・・・・。」

死神 「どうせ君たちは勝てっこないヨ。」

高岡 「このなよなよした言い方・・・・・むっかつくぜぇ・・・・・。」

高岡はだんだん苛立ちが募ってきた。

金賀 「スマホで何かヒントがあれば・・・。」

金賀はスマホを使おうとしたが、インターネットにつながらない。Cocolog_oekaki_2011_11_02_22_14

金賀 「あれ・・・?なんで?」

 「ここは空間の狭間に位置しているため、電波など届きませんよ。」

村川 「ふふふ・・・・当然ね。」

高岡 「こいつも気味が悪い・・・・・・。」

村川の出す雰囲気は死神とさして変わらないほど暗い。

死神 「何も質問しないのカナ?時間はどんどん過ぎていくヨ。」

高橋 「今アニメは何話だ?」

ようやく一つ目の質問が出た。

死神 「29話ダヨ。漫画は94話だけどネ。」

いとも容易く答えられた。

高橋 「くそ・・・・このアニメはまだ内容が薄いな。これは難関だ。」

高岡 「こんな誰も知らないようなアニメの質問などできるわけねぇじゃねぇか!!?」

高岡のいらいらが爆発し、銃を死神に向けた。

死神 「無駄ダヨ。僕にそんなものは効かない。それとも、今すぐ死にたいの?ここで生き残るにはルールに従うしかないヨ。」

村川 「その死神の言う通りよ・・・・おとなしく言うことを聞いたほうがいいわ・・・・死にたいなら別だけどね。」

村川のほうが低音のため、どちらが死神の声か判別しにくい。

高橋 「単純に考えてもダメだ・・・・もっと・・・・・別の視点で考えるしかない・・・・。」

このチームもたどり着く場所は同じだ。

しかし、アイデアが出るかは別問題だ。

村川 「あなたはそのアニメがどれくらい好き?」

死神 「言葉では表せないくらい好きダヨ。嫌いとか言ったらお前ら殺すヨ。」

村川が不気味に笑った。

高岡 「どうした?」

村川 「突破口が見えたわ。」

 「残り3分です。」

第六話       完

第七話       嫌い

死神 「突破口?僕に答えられないことがあると思うノ?」

村川 「・・・・あるわ・・・・・・。」

しかし、高岡は表情を険しくした。

心の内に何を考えているかは誰にもわからない。

死神 「じゃあ、聞いてみようカナ?」

村川 「あなたがマジカル5の嫌いなところは?」

死神に衝撃が走った。

さっきの質問で、死神は言葉に笑わせないほど好きだと言った。

つまり、嫌いなところはないに等しい。それほどまでにマジカル5に洗脳されている。

よって、答えは出ない。個人の問題が仇となった。

死神 「な・・・・・・・・ない・・・・・。」

村川 「つまりそれは、答えられないというわけね。」

嫌いでもないところを適当に嫌いと言えば死神の勝ちだが、その言葉を発する自分が許せない。

マジカル5にことごとくはまってしまったのが、死神の敗因であった。

 「勝負あり。全員クリアです。」

村川 「残念だったわね。」

死神 「クソォォォォォォォォォォォォォォォォォッッッッ!!!!!!」

鼓膜が張り裂けそうなくらいの大声が響いた。

高岡 「つまんねぇ・・・・・・つまんねぇぇぇ!!!」

突然高岡も怒鳴りだした。

高岡 「まぁ・・・・いい。自分の手で始末するまでだ。」

意味不明のことを言いだした。

高岡は目を大きく見開き、青葉をにらんだ。

青葉 「何をする気だ?」

高岡 「ここで脱落するのはお前だ。俺が生き残った時に結局警察に捕まるのはあんまりなんでな。」

高岡が青葉に近づいてくる。

青葉 「と・・・・止まれ!!」

身の危険を察し、銃を手に取った。

高岡 「新人警察官が・・・・銃を人に向けて撃ったことあるのか?」

青葉 「なに・・・・・・!?」

高岡はナイフを取り出し、青葉に刺した。

青葉 「が・・・・・・・!」

床に血がしたたり落ちる。

高岡 「地獄でもどこでも行ってろ。」

青葉がその場に倒れた。

高岡 「さて、お前らさえ黙っていれば問題ないんだ。今見たことは記憶から抹消しろ。」

高橋、金賀の二人はゆっくりうなずいた。

村川 「あなたが何をしようと勝手、私に手を出したら一生呪うわよ。」

高岡 「よし、上に戻ろうか。」

残りの4人は階段を上がっていった。

青葉 「はぁ・・・・・はぁ・・・・。」

もう青葉は虫の息だ。

目の光は今にも消えようとしている。

死神 「せっかくだけど、君の魂はもらっていくヨ。」

その場には、青葉の死体だけが残った。

第七話            完

第八話       謎かけ

会場に四人が戻ってきた。

黒柳警部 「4人!!?青葉・・・・青葉がいないぞ!!?」

警察たちがざわめき始めた。

黒柳警部 「おい!!高岡!何か知っているんだろ!!」

黒柳警部は高岡の胸ぐらをつかんで、問いかける。

高岡 「ゲームにクリアしなかったんだよ。さっきの若ぞうは市民を守るのが警察の勤めだとか言って、自分から死んだ。」

黒柳警部はゆっくり高岡を放した。

黒柳警部 「未来ある新人を失うとは・・・・・・。」

多田 「最初の犠牲者が出たか。」

高橋が多田に駆け寄った。

高橋 「やべぇ!!このゲームは本当にやべぇよ!!」

初めてゲームに参加する高橋は動揺でいっぱいだ。

影山 「半端な覚悟じゃこのゲームは乗り切れねぇぞ。」

高橋は震えが止まらない。

多田 「俺も怖い。二回目でも一回目と同じ気持ちだ。」

影山 「とりあえず、俺たちは結束しよう。他のものたちは信用できねぇ。」

 「落ち着きましたか?実際に人が死に、ゲームへ本格的に感情を移入し始めるころでしょう。恐怖・・・・信頼・・・・裏切り・・・・・さまざまな困難を乗り越えなければあなた方は地獄行きになります。」

参加者たちはようやくこのゲームの恐ろしさを理解し始めた。

太田 「さて、そろそろゲームを進めてくれませんか?」

 「では、続けます。黒柳さん、影山さん、塩田さん、大久保さん、片岡さんの五人が次の挑戦者です。」

フード男が立った。

どうやら名前は大久保。彼がなぜこのような恰好をしているかは未だ謎だ。

影山 「よし、行くか。」

選ばれた五人は階段を下りていった。

また別の死神がいた。

死神 「ようこそ諸君。私は謎かけの天才。お前たちが俺にかけられないお題を出せればクリアだ。」

片岡 「こいつ、なんて自意識過剰なやつなんだ・・・・自分が天才だって?」

死神を鼻で笑った。

死神 「では、そこの女。一つお題を出せ。今からゲームスタートだ。」

片岡 「じゃあ、麻薬。」

女と言っても麻薬密売グループの一員のため、タダ者ではない。

死神 「麻薬と掛けまして、後悔と説く、その心は、戻ることは不可能です。」

全員 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

全員が心の中で微妙と感じた。

しかし、そのときある不安が生まれた。

影山 (うまい下手の問題じゃない!答えられたらダメなんだ!!)

死神は得意げな顔で笑った。

第八話          完

第九話       secret answer

片岡 「何それ?全然うまくないんですけど。」

思っていることをすべて吐いた。

死神 「な!?・・・・・失礼な!?俺が満足してるんだからいいだろ!!」

塩田 「死神って案外しょぼいのね。人が死ぬのも嘘だったりして・・・・・・。実際それも特殊メイクじゃないの?」

謎かけのしょぼさに死神の信用性が薄れてきた。

影山 「おいそこのギャル女。死神を蹴ってみろよ。」

塩田 「何言ってんのあんた?」

影山 「まぁいい。俺が蹴る。」

影山が死神に蹴りかかった。

しかし、足は死神の体をすり抜けた。

塩田 「え!!?」

影山 「実体がないだろ。こいつは本物のゲームなんだ。さっさと頭回転してお題を考えろ。」

影山自身が死神の信用性を証明した。

黒柳警部 「お前怪しいな。さっきからいろいろ知っているし・・・・・お前が死神王じゃないのか?」

影山 「そうだよな。そう思うのが普通。一度このゲームからクリアし、生き残ったと言っても信用してくれねぇだろうな。」

塩田 「あんたの名前は?」

影山 「影山正。言っておくが、根拠もなく名前を言うことは危険だ。俺はそれで無駄に死んだクラスメートが何人もいる。生き残りたいならまずこのゲームをクリアすることだな。」

経験者の影山の言うことは説得力がある。

 「残り4分です。」

影山 「1分無駄にした。さっさと考えろ。」

塩田 「分かったよっ!」

死神 「話は終わったか?さっさとお題を出しやがれ。」

死神は今か今かと待ち望んでいる。

片岡 「影山。攻略法はないの?」

影山 「・・・・・・常識的に考えず、視点を変える。それが死神王の考え方だ。」

塩田 「視点を変える・・・・・?ただお題を出してもダメっぽいね。」

そのとき、フード男が死神に近づいて行った。

全員がきょとんとしている。

フード男は、死神の耳に何かささやいた。

その瞬間、死神が固まった。

死神 「俺の・・・・・・・・・負けだ。」

影山 「何だと!?おいお前!何を言ったんだ1?」

フード男は影山の言うことに耳も貸さず、階段を上がって行った。

 「クリアです。」

黒柳警部 「なんだか知らんが、クリアしたんだな。」

塩田 「あいつが一番怪しいじゃん。」

答えが謎に包まれたまま、影山たちはクリアしたのだった。

第九話         完

第十話     MUSIC 

影山たちが会場に戻ってきた。

多田 「よかった!無事に戻ってこれたか。」

 「では、早速次の挑戦者を発表します。」

完全に無事を確かめる間もなく、ゲームは進行する。

 「最上さん、六条さん、多田君、倉坂さん、若林さんです。」

多田 「俺の番か・・・・・・。」

警察の最上、多田と同い年くらいの女、新聞記者に麻薬密売グループの一人。

最上 「俺は・・・・・・死なない。」

黒柳警部 「気をつけろよ。いざというときは自分の命を優先するんだ。」

挑戦者たちが地下に行った。

そして、4人目の死神がいた。

今度はピアノの椅子に座っている。

死神 「さて、音楽の時間よ。私に弾けない曲をリクエストできたらあなたたちの勝ちでいいわ。一回でのミスもあなたたちの勝ちでいいわよ。簡単でしょ?」

多田 「曲か・・・・・・。」

 「では、スタート。」

今回は5分というのはとても短すぎる。

演奏するのに時間がかかるため、回答は2回とできないだろう。

若林 「演奏の邪魔をすればどうなる?」

死神 「そのときはあなたの魂をいただくわ。」

妨害はできない。

倉坂 「いや~これは面白い記事が書けるわ。」

倉坂はこのような状況でも、カメラとメモ帳を片時も離さない。

一人一人の性格がまるで違うため、チームワークなんてものはない。

多田 「みんな落ち着いて考えろ。死神王は少し常識とずれた答えで立ち向かわなければ勝てない相手だ。」

最上 「子供に仕切られるようじゃ、警察官の示しがつかねぇな。」

大人たちは多田の言葉など聞き入れない。

そのとき、六条がやってきた。

六条 「多田・・・・・・だっけ?」

女が多田に話しかけてきた。

六条が多田にひそかに話しかけた。

六条 「私も経験者なの。」

多田 「え・・・・・・・・!?どういうことだ?」

六条 「第五回HELL GAMEで修学旅行先の旅館で参加したの。」

多田 「それで・・・・・・・。」

六条 「友達をほとんど失った・・・・・・・・警察はこの事件を詳しく調査もせず、全員行方不明にしたの。」

多田 「・・・・・・・経験者なら頼もしい。一緒にかんばろう。」

二人は結束した。

第十話        完

第十一話       交響曲第10番

結束・・・・・・・それは上っ面だけのものだ。

無論、多田も初対面の六条を完全に信じているわけではない。

自分は一番死神王に狙われている。その自分に近づいてくる人間をそう簡単に信用はできないのだ。

多田 「何か策はあるか六条さん。」

六条 「ううん・・・・そんなに音楽に詳しいわけじゃないし・・・・・。」

死神 「答えないのか?」

死神は解答を今か今かと待ち望んでいる。

倉坂 「私の知識であなたに勝ちます。」

新聞記者である倉坂が名乗り出た。

倉坂 「ベートーベンの交響曲第10番を弾きなさい!ただし、ブラームスやバリー・クーバーの完成させた曲は認めない!」

どや顔でメガネのずれを直した。

多田 「交響曲第10番?」

倉坂 「ベートーベンが完成させる前に死んでしまった。この曲は未完成なのよ。それを弾くことなんてできないわ。」

倉坂が勝ち誇った。

しかし、多田はまだ勝った気にはなっていない。

死神 「分かりました。」

驚くことに、簡単に承諾した。

倉坂 「まさか・・・・・いや、そんなはず・・・・・・。」

死神がピアノを弾きだした。

その音楽は、とてもすばらしく美しい音色で部屋を包み込んだ。

倉坂 「そんな・・・・・聞いたこともない・・・・こんな曲・・・・・。」

1分・・・・・・2分と時間が過ぎていく。

しかし、演奏はなかなか終わらない。

若林 「お前のせいだメガネ女ぁ!!」

若林が倉坂をにらみつけた。

倉坂 「じゃあ、あんただったらどう答えたのよ!」

多田 「止めろ!!終わったことをどうこう言うもんじゃない・・・・。」

そして、演奏が終了したときには制限時間の5分は過ぎていた。

そのことは、会場に待機している参加者たちも感じていた。

死神 「さて、お前たちの負けだ。誰が地獄に行く?」

5人は黙り込んだ。

 「答えなければ、私が決めます。」

若林 「ちょっ・・・・・ちょっと待て!あいつだ、そこのメガネが地獄行きになるべきだ!」

倉坂 「何よ!あんたは何もしてないでしょ!」

若林 「お前が深く考えずに適当に答えるからいけないんだ!!」

多田 「うるせぇ!!・・・・・・多数決でいいだろ。」

多田が仕切った。

多田 「まず、倉坂さんが地獄行きになるべきか?」

若林のみ手を挙げた。

若林 「何っ!?」

多田 「次に、若林さん。」

他の4人が手を挙げた。

若林 「!?・・・・・・・・・ざけんじゃねぇ・・・・・・・ふざけんじゃねぇよぉぉぉっっっ!!!!!!」

大声を張り上げ、耳がきんきんする。

多田 「犯罪者をかばう奴なんかいねぇんだよ。」

若林 「このや・・・・・・・。」

若林の足元に闇が現れた。

若林 「!?」

突然灰色がかった手に足を捕まれ、一瞬で若林が吸い込まれた。

倉坂 「キャァァァッッッ!!!」

死神 「では、終了だ。戻ってもいいぞ。」

第十一話           完

第十二話          武光 リチャード

残った四人は会場に戻った。

地下の部屋では死神が一人笑っている。

死神 「バカめ・・・・・曲は適当だ。それが正解だろうが間違いだろうが、気づくわけない。もう少し頭をひねった答えを出すべきだったな。」

そう言い残し、死神はその場から消えた。

     ~~~・・・・~~~

会場に四人が戻った。

高岡 「・・・・・・?イアンがいない?」

真っ先に高岡が気づく。

高岡 「小僧!何をしたぁ~!!!」

高岡が多田に銃を向けた。

多田 「ゲームに失敗した。だから死ぬ奴を多数決で決めたまで。」

高岡 「お前が仕切ったのか?」

多田 「ああ・・・・・・。」

高岡が多田に近づいてきた。

多田 「・・・・・・・?」

高岡 「ここで貴様を殺す。」

 「それは私が許しません。」

突然死神王の声が響いた。

高岡 「は・・・・・?なぜお前が決める。」

 「彼は私にとって特別な存在。一度逃した獲物は確実に自分の手で仕留めておきたい。ここであなたが殺せば、彼の魂は天国に行ってしまう。」

高岡 「天国か・・・・・ならば貴様をゲーム上のルールで地獄行きにさせてやる。」

高岡が銃を下した。

多田 「特別な存在・・・・それは俺だけか?」

 「ほかには、六条さん、そして武光くんです。」

多田 「その二人は、前にゲームに参加したことがあるのか?」

 「そういうことです。」

多田が武光という男を探した。

その男はハーフらしいが、何の人種かまでは分からない。

武光 「君が多田君デスネー。絶対紀残りマショー。」

完全な日本語ではない。

そして、その表情からは確実に何かある顔だった。

武光 「ちょっと多田クン。耳貸してクダサイ。」

武光が多田にささやいた。

武光 「あの女、あまり信用しないほうがイイデス。前参加したとき、あの女簡単に人裏切った。」

多田 「何だって!?」

六条を見る限り、そのようなことをするとは思えないが、油断はできない。

 「話は終わりましたか?もうそろそろ次の挑戦者を発表します。」

まだ呼ばれていないのは、九人。まだ2回第一ゲームが行われる。

 「宇田さん、江野さん、岡井さん、倉本さん、宮本さんです。」

警察官が2人、チャラ男、まだキャラが分からない男にボディガードの男。

この5人で何が起こるかは誰にもわからない。

第十二話            完

第十三話       あの声・・・・・・・

このライブハウスの事件は外でも騒ぎが起きていた。

ライブハウスは警察が取り囲み、マスコミが殺到している。

レポーター 「このライブハウスで起きている怪奇現象。一体目の前で何が起きているのでしょうか!?」

取り囲む警察たちも同僚が行方不明になっていることに不安を隠せない。

警察署でも、この怪奇現象の事件を隠し通してきたことが暴かれ始めていた。

レポーター 「ここで芥川署長に突撃レポートに試みます!」

芥川署長が警察署に戻ってきたところをマスコミが押し掛ける。

レポーターA 「この怪奇現象の事件は今まで5回も起きていたとは本当ですか!?」

レポーターB 「事件を隠していたことは事実でしょうか!!?」

芥川署長 「知らん。私は忙しいんだ!」

署長は完全無視し、署の中に入って行った。

     ~~~・・・・~~~

中辻家

中辻がテレビをじっと見つめる。

中辻 「これって・・・・・・・?」

テレビに行方不明者の名前が出された。

中辻 「多田!影山!それにB組の高橋まで!?」

中辻は急いで寺西に電話した。

    ~~~・・・・~~~

寺西家

突然電話が鳴り響いた。

寺西 「はい。寺西です。」

中辻 「すぐにテレビつけろ!!」

寺西 「え?・・・・・・中辻?」

言われたとおりに寺西はテレビをつけた。

その瞬間、寺西も状況を把握した。

寺西 「これって・・・・・まさかアレか?」

中辻 「間違いない!・・・・・HELL GAMEだ!!」

     ~~~・・・・~~~

ライブハウスの前に伊波が現れた。

伊波 「通してください!!」

警察が止めようとするが、それをするするとかわす。

警察 「おい!止まれ!!」

伊波が闇の前で立ち止まった。

警察 「ダメじゃないか!ここは危険だ。早く戻りなさい。」

伊波 「やっぱり・・・・・HELL GAME。」

そのつぶやきはマスコミを動かした。

マスコミ 「何か知っている少女を発見しました!これから話を聞いてみようと思います!!」

伊波の周りにマスコミが集まる。

警察 「ちょ・・・・・どいてください!!」

マスコミA 「事件について何か知っていることは!?」

マスコミB 「この闇はいったい何ですか!?」

伊波がその場に倒れこんだ。

伊波 「甲田ぁ~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!」

そのとき、頭にあの声が聞こえた。

 「お久しぶりです。」

第十三話           完

第十四話      伝言

伊波 「甲田・・・・・・・?」

 「甲田は仮の名前。私は名は死神王ワルキューレ。」

マスコミたちは独り言を言っているのかと勘違いしている。

伊波 「多田は?影山は!?」

 「今のところ生きています。」

伊波 「どこから話してきてるのよ?」

マスコミ 「君、何をぶつぶつ言っているのかな?」

マスコミや警察には死神王の声が聞こえていない。

 「もちろん中からです。」

伊波 「私も途中参加できない?」

 「無理です。途中参加は認めません。」

伊波 「はぁ・・・・・・。」

伊波がため息をついた。

 「声は届かせてもいいです。」

扉の闇からドクロが出てきた。

マスコミ 「ギャァァァァァ!!!!!」

マスコミが後ずさった。

伊波がドクロを手に取った。

伊波 「これに伝えたいことを言えばいいの?」

 「そうです。」

       ~~~・・・~~~~

ライブハウス内では第一ゲームが終了していた。

クリア者25人。青葉と若林と宇田と吉岡が地獄行きになった。

太田 「まだまだ序盤ですよ。ゲームが本格的になり始めたら、他人のことなど考えなくなる。覚悟が必要だ。」

 「経験者なら分かりますね多田君。」

多田 「・・・・・・・。」

難しい表情で死神王を嫌悪している。

 「さて、ここで多田君にプレゼントです。」

多田 「プレゼント?」

出口に広がる闇からドクロが出てきた。

塩田 「ひぃぃぃ!!が、ガイコツ!?」

多田 「なんだこれは?」

 「伊波さんの伝言です。内容は知りませんが、伝えたいことがあるそうです。」

ドクロの前歯がスイッチになっている。おそらく押せば再生するだろう。

多田 「今はいい。」

 「なぜです?」

多田 「本当にきついときに聞くことにする。」

 「ほう、考えますね。」

多田 「さぁ、早く第二ゲームを始めるんだな。」

第十四話          完

第十五話       フリーズ

 「第二ゲームは今までで一番過激なものになります。覚悟はできていますか?」

多田 「過激?」

 「クリア者20名。5人は確実にこのゲームで地獄に行きます。」

   第二ゲームルール説明

 デスネークからの逃亡

地獄の大蛇デスネークの子供から逃げる。
子供のため魂は5個で満腹になるため、それ以上は食われない。
噛まれると、生命力が奪われ約6秒で魂が抜ける。

 「では、始めます。」

入り口の闇から真っ黒の蛇が顔を出した。

顔を見た瞬間背筋が凍り、とっさに危険という判断が本能的に感づく参加者たち。

子供と言っても5メートルはある。

村川 「すごい本当にすごいわ。なんて美しいの。」

オカルトマニアの感覚は普通の人と感覚がずれている。

倉坂がカメラを落とした。

さすがに撮影どころではない。

塩田にいたっては涙が止まらなくなって、濃い化粧が涙を黒くしている。

多田 「今までで、一番やばい・・・・・・・。」

高岡 「喰らえ化け物ぉ!!」

高岡が銃を放った。

しかし、死神同様、弾はすり抜ける。

高岡 「くそっ!!こいつら一体何者なんだよ!!?」

シュッ!!

高岡は、頬にものすごい勢いの風を感じた。

高岡 「ノイズ・・・・・・?」

横を見ると、さっきまでいた加賀がいない。

蛇も同じ位置にいる。

だが、口からはみ出しているものは明らかに人の足だ。

喰われた。

塩田 「ひぃぁぁああああああああああああああああああ!!!!」

恐怖が最頂点に達し、思考が狂いだした。

しかし、その声も途絶えた。

蛇の口には足が四本。

またも喰われる。

多田 「筋肉がとんでもない伸縮性を持っている。それでいてこの動き。目をつけられたら逃げられない。」

林 「蛇は爬虫類。動くものに目をつける。生き残るには自分を目立たせないようにするのがカギ。」

そして、誰も動かなくなった。

蛇は二人を飲み込んだ。そして舌をチロチロと出し、誰を狙うか品定めをしている。

太田 「デスネークは動かないものには興味を示さない。いつまでじっとしていられるかな?」

一人一人がいつもより自分の心臓が動く音を大きく聞こえる。

動いたら次の瞬間には口の中、そう思うと足がふらつく参加者。

デスネークが多田の目の前を通って行く。

多田はまばたきもせず、目も動かさず動かない。

多田 (早く過ぎろ!頼む!俺を食うな!!)

心臓の鼓動がさらに大きく動き、汗が出てくる。

高岡が蛇の目を盗んでゆっくりと銃をターゲットに向ける。

ドウン!!

小村 「ああああああ!!!」

弾は小村の足に当たった。

デスネークの目が小村と合った。

小村はデスネークが自分に襲い掛かってくる0.01秒がゆっくりと感じた。

大きな牙が自分に向かってくるその恐ろしげな風貌。

そして、喰われた。

第十五話        完

第十六話        謎のくしゃみ
 
三人死亡。残り二人食われる。

黒柳警部 (部下が・・・・・減っていく・・・・くそ!高岡!!)

共に過ごしてきた仲間が食われていく姿に何もできずに悔やむ警部。

高岡がまた銃を使おうとする。

多田 (あいつ!?またする気か?あいつが食われてしまえばいいのに・・・・)

高岡が岡井に銃を向けた。

岡井 (止めろ・・・・・撃つんじゃねぇよハゲ!!・・・・)

心の中で願っても、思いが届くことはない。

高岡 (地獄へ落ちろ。)

ドウン!!

岡井の足に当たった。

だが、悲鳴一つ上げずに倒れることもない。

恐怖が痛みを凌駕し、何も感じない。

デスネークは音に反応し、高岡を見た。

高岡は銃を撃った瞬間と同じ態勢で動かない。

太田 「面白くねぇな・・・・・さっさと食われちまえよ。」

多田 (くそ!高岡食われろ!!)

一番邪魔な高岡が食われろと願うのは多田だけではなく、参加者のほとんどがそう思っている。

そのとき、石本の鼻がひくひくと動き出した。

石本 (まずい・・・・鼻がむずむずしてきた・・・・)

石本 「ん・・・・・・・・・ブブスッッ!!!」

息を完全に止めた結果、変なくしゃみが出た。

デスネークが高岡から石本に視線が向く。

石本 (やばい・・・・・もう一発来る・・・・・)

石本 「ん・・・・・・」

石本が消えた。

デスネークの口には足が挟まっている。

ブシシッッ!!!!

デスネークの口の中からくしゃみが聞こえた。

残り一人。

岡井が少し気を抜いた瞬間、足の激痛が走った。

岡井 「く・・・・・・・。」

倒れそうになった瞬間に、岡井も消えた。

第二ゲーム終了。

第十六話           完

第十七話        狂

第二ゲームが終わった。

デスネークは地獄へと帰り、参加者の緊張もほぐれた。

倉坂 「生きてる・・・・・・・・よかった。」

参加者はその場に倒れていく。

黒柳警部 「た~か~お~か~!!!!!!」

黒柳警部が高岡に殴り掛かった。

高岡 「やんのかおらぁ!!」

高岡が殴り返した。

だが、黒柳警部の顔は動かない。

黒柳警部 「お前が殺したんだ!二人はお前が殺したようなものだ!!!」

高岡 「生き残るためには犠牲も必要なんだよ!!」

黒柳警部 「今ここでお前の頭をぶち抜いてやりたいところだ・・・・・・。」

怒りが頂点に達し、今にも暴走してしまいそうだ。

太田 「いや~なかなか面白かったです。特に高岡さん。あなた最高だ。」

高岡 「むかつく野郎だ。」

 「第二ゲーム終了です。これから第三ゲームへと移りましょうか。」

多田 「待て死神王!二ゲーム終わったんだ!!ヒントをよこせ!」

 「断ります。今回は本気であなたたちの魂をいただくつもりです。ヒントに頼らず私を見つけてください。」

黒柳警部 「貴様が死神王とやらじゃねぇのか高岡!!」

一番危険人物の高岡が疑われるのは当然だ。

高岡 「じゃあ、名前を呼べよ。警部が地獄行きになるのは都合がいい。」

黒柳警部は冷静に考え、高岡の名を呼ぶのをやめた。

高岡 「つまらねぇな。」

そのとき、津川が高岡に寄り添った。

津川の表情はすごく苦しそうだ。

津川 「ヘッド・・・・・やべぇっす。」

高岡 「薬切れか!!?」

麻薬密売グループ自ら薬物中毒になっていた。

高岡 「待ってろ。今すぐ注射器を・・・・。」

高岡はカバンをあさり、注射器を取り出した。Cocolog_oekaki_2011_11_30_22_05

そのとき、黒柳警部が注射器を取り上げた。

高岡 「何をする!!?」

黒柳警部 「私の目の前で薬物を注射することは許さん。」

注射器を落とし、ガラスが飛び散る。

高岡 「!!!?」

津川 「ああああああ!!!!薬がぁぁぁぁぁ!!!!!!」

津川の気が狂い始めた。

津川 「キサマァァァァ!!!!よくもぉぉぉおぉぉおぉお!!!よくもやってくれたなぁあぁぁぁあ!!!」

黒柳警部は後ずさりをし、身の危険を感じた。

津川 「殺してやるぅぅぅうううぅ!!!地獄行きにしてやるぅううぅぅううぅ!!!!」

黒柳警部が津川に銃を向ける。

そのとき、太田が津川の前に立ちふさがった。

津川 「邪魔をするなぁあぁぁああ!!!」

津川が太田に殴り掛かるが、受け止められる。

太田 「危険人物とし、強制失格。」

津川 「は・・・・・・?」

津川は突然気絶し、太田に抱えこまれた。

高岡 「待てこのやろう!!」

高岡は銃を放つが、かわされる。

津川と太田は入り口の闇へと消えた。

脱落者10名。残り19名。

第十七話         完

第十八話     疑い、嘘

高岡 「危険人物ってどうゆうことだよ!?」

 「参加者同士の殺し合い。それだけは認めません。」

高岡 「はぁ!?俺が撃ったのはいいのにか!?」

 「殺さない程度の攻撃、邪魔は認めます。殺してしまえば魂を頂けない。つまり魂を地獄へと導くことができず、天国に行ってしまうということです。しかしあなたがたのような麻薬密売グループは例外ですが。」

多田には疑問があった。

魂を無理やり地獄へと導く、善悪を関係なく。

つまりルールを無視しているのではないか・・・・

おそらくこのゲームは死神の独断の判断で行われている。

もし、これが第三者に情報が漏れたとしたらどうなるのか・・・・・

おそらくこれが弱みになるのかもしれないと多田は確信していたため、口には出さなかった。

多田は薄々気づいていた。

参加者の中の一人、素顔を決して見せない大久保という人物の人間離れした行動。

本当にこいつは人間なのか・・・・?

死神という存在を目の当たりにしているため、そのような可能性も考えられる。

そのとき突然大久保が立ち上がった。

多田を見ながら笑ったように見えた。

多田 (まさか・・・・・・・心を読まれた?・・・・・・そんなはずは・・・・)

 「では第三ゲームを始めます。」

考えていたことが死神王の言葉に消された。

        第三ゲームルール説明

   嘘つき物当て

二人一組でゲームを行う。
一人一つ人形が手渡される
(クマ、ウサギ、ライオン、ネコ、イヌ、キツネ、シカ、イノシシ、ネズミの各人形)
相手が何の人形を持っているかを当てる。
質問は三回。解答は一回まで。

          ただし、質問内容に一度だけ嘘をつくことができる。

先に解答して正解の場合クリア、当てられた者は地獄行き。
逆に解答が不正解の場合、答えたものが地獄行きとなる。

黒柳警部 「二人一組?一人余るじゃないか?」

 「くじ引きをしてペアを決めますが、その中に当たりがあります。当たった者は第三ゲームをパスできます。」

西村 「俺の出番だな。」

高岡 「ああ?」

西村 「俺はギャンブラーだ。俺の強運を前にして勝つことはできないぞ。」

第十八話      完

第十九話       くじ引きの罠

ギャンブラー・・・・つまり強運の西村に当たれば勝ち目は薄い。

高岡 「勝つだのなんだの言うが、まずお前が当たりを引くんじゃねぇか?」

西村 「そうかもな。」

 「面白い。ではあなたは一番で。」

西村は言うんじゃなかったと後悔した。

 「では、くじを引いてください。」

太田がくじの箱を持って入り口の闇から戻ってきた。

多田 「今回は死体を戻さねぇんだな・・・・。」

太田 「では、順番は誰でもいいから引いていけ。」

 「あらかじめ一番は抜いてある。二番を引いたものが一番と対戦。三番を引いたものは四番と対戦ということにする。」

       ~~~・・・・~~~

着々と番号が決まっていく中で、多田の順番が周ってきた。

多田 「俺か・・・・・。」

多田が箱の中に手を入れた。

そのとき太田の唇が上に曲がった。

多田 「・・・・!」

掴んだ紙を取り出し、番号札を見ると・・・・

2番。Cocolog_oekaki_2011_12_03_21_32

多田 「仕組みやがったな・・・・。」

怒りの形相で太田を睨む。

太田 「さて、何のことでしょう?」

 「残念でした♪」

多田 「くそ野郎・・・・・」

         対戦表

1 西村 VS 2 多田          
3 大久保 VS 4 大沢
5 黒柳警部 VS 6 林        
7 片岡 VS 8 宮本
9 三宅 VS 10 影山   
11 武光 VS 12 倉坂
13 六条 VS 14 最上
15 村川 VS 16 金賀
17 江野 VS 18 高岡         当たり 高橋

このゲームが終わったとき、残り11人となる。

ステージの下の階段がまた現れた。

太田 「この下で一ペアづつ対戦しろ。」

初戦は、多田と西村。

多田 「影山、高橋。俺は勝ってくる。」

影山 「お前が死ぬとは思ってねぇよ。」

いきなりの大乱闘が勃発する。

第十九話          完

第二十話       真実or嘘

第一ゲームと同じ地下で死闘は始まる。

赤のイスに西村。テーブルを挟んで青のイスに多田が座る。

テーブルの上には一人一つずつ白い箱と紙と鉛筆がある。

太田が人形の入っている箱を西村に渡した。

太田 「この中に各人形が一つずつ入っている。選べ。もちろん相手に見えないように手元にある箱の中に隠すんだ。」

西村は一つ人形を選んで、箱に隠した。

太田 「次はお前だ。」

多田も箱の中に手を入れ、人形を一つ選んだ。

キツネだ。

太田 「先攻後攻をコイントスで決める。どっちだ?」

西村 「裏。」   

多田 「表。」

太田がコインを指ではじき、テーブルに落ちた。Cocolog_oekaki_2011_12_03_21_34

表、先攻は多田。

太田 「え~と・・・・注意事項。一つに特定される質問はダメ。同一人物が二回同じ質問をするのもダメ。質問は「はい」か「いいえ」で答えられるものにする。メモは自由だ。ではゲーム開始。」

多田 (特定はダメ。つまり二つに絞られるものまではOK。だが、絞られるようなものは嘘をつかれる可能性が高い・・・。どうするか?)

西村 「早く質問しろよ。」

多田 「その動物は大きいか?」

ひとまず、半分ほど絞られる質問を選んだ。

西村 「いや・・・・・違う。」

多田 (大きくない・・・・・・か。)

つまり、イノシシ、ライオン、シカ、クマ、が除外された。

西村 「俺の質問だ。その動物はペットとして買う人が多いか?」

西村はぱっと頭に出た質問をただ言った。

多田  (イヌ、ネコ、ウサギ・・・・・これなら嘘は必要ないな)

多田 「そうじゃない。」

次は多田の番だ。

多田 (やはり、半分ほどに絞られるものがいいな・・・・・・)

多田 「その動物は干支の中に含まれるか?」

西村 「ああ。そうだ。」

イノシシ、ネズミ、イヌ、ウサギの4つが当てはまる。

この二つの質問でかなりの推測ができる。

今の二つの質問のうち、両方に含まれないものは除外される。

よって、クマとシカではないことが分かった。

西村 「俺の質問だ。その動物は大きいか?」

多田と同じ質問だが、ルール上問題ない。

このとき、多田は一つの秘策を思いついていた。

多田 「いや、違う。」

多田 (俺の勝ちだ!!)

秘策とは・・・・・・嘘をつかないこと!

第二十話        完

第二十一話       崩壊

嘘をつかない。

つまり、相手は多田を一度は嘘をつくと思っていることを逆手に取り、混乱させる方法だ。

三回の質問で一度は嘘をつくことになると、三回の質問すべてに当てはまる動物は除外される。

多田が持つ動物が何かは分からない。

ギャンブラーの西村だとしても、答えるときに選択肢を絞ることはする。

残った選択肢を強運で当てようとしても、当たることはない。

多田は勝利を確信していた。

そして、多田のターン。

多田 (最後の質問か・・・・あまりいい質問が浮かばない・・・・)

クマ、シカは除外。残る選択肢は7つ。

ネズミ、ネコ、イノシシ、ライオン、イヌ、キツネ、ウサギ。

多田 (多く共通点を持つ質問・・・・・・3文字の名前か?)

3文字の動物は4つ。残る選択肢の半分が入る。

多田 (4つ・・・・・あと1つか2つ絞れたら・・・・)

ここである提案が浮かんだ。

多田 「そうだ!・・・・・・その動物の名前は3文字、または4文字か?」

人差し指を突出し、自信満々の表情で言った。

そして、この質問は2つの事柄を一つの質問にまとめるという驚異的な質問だ。

もちろんルール上問題ない。

太田 「考えたな。」

西村が薄く笑う。

西村 「そうだ。」

つまり、ネコ、イヌ以外。

西村は動揺を全く見せず答えた。

これで多田の質問は終了。

一つは嘘をついているとしたら、三つの質問のうち、二つ当てはまるものだけが残りの選択肢として絞られる。

ネコ、イノシシ、イヌ、キツネの4つだ。

ターンは西村に移った。

ここで多田が嘘をつくことはない。

西村は少し黙り込んだ。

西村 「俺の質問はいい。」

太田、多田 「!!?」

太田 「三つ目の質問を言わずに勝つつもりか!?」

西村 「三つ目の質問をしたときは俺が確実に勝つ。ゲームを楽しむには二つで上等だ。」

多田 「な・・・・・なぜだ!?」

西村 「表情でわかる。お前は嘘をつくつもりがないことをな。」

多田 「な!!?」

西村 「相手の瞳孔の開き方、汗のかきかた、手の微妙な震えなどで一流のギャンブラーにはすぐ分かるのさ。」

多田の策は完全に崩れた。

第二十一話           完

第二十二話       キツネorイノシシ

完全に多田の策は無になった。

多田 「くっ・・・・・・・。」

太田 「いや、三つ目の質問をするべきだろう。簡単に勝てるんだぞ!!」

死神王の命令で多田の魂を頂くことを最優先している太田は、西村に勝たせようとする。

西村 「そんな勝負は面白くない。俺は常にぎりぎりを求めている。そこで勝手こそのギャンブラーだ。」

太田が難しい表情をする。

 「面白いじゃないですか。よほどの自信がなければ、こんな言葉は出てきませんよ。」

西村 「ありがとよ。さて、多田君。考える時間を与えよう。10分は待つ。」

      ~~~・・・・~~~

会場内

高橋 「あいつ・・・・・・・遅いな。」

影山 「あいつは負けねぇよ。いざという時のあいつは天才だ。」

      ~~~・・・・~~~

多田 (10分・・・・・・・十分時間はある。)

今までの3つの質問で考えるしかない。そう決心した。

多田 (残る選択肢は4つ。)

どう考えるか・・・・・・・・それが問題だ。

多田 「フーーーーーーッ!!!!」

大きく息を吐き、頭を回転させ始める。

死の恐怖を完全に消し、選択肢を絞ることのみに集中する。

多田 (もし・・・・・最初の質問が嘘だとしたら・・・・・)

メモ帳に選択肢を書き始め、絞り始める。

       イノシシ

最初の質問が嘘の場合、選択肢はイノシシのみに絞られる。

多田 (次は・・・・・2つ目の質問が嘘の場合だ・・・・)

      キツネだ。

そして最後に3つ目の質問。

多田 「!!?」

何も当てはまらない。

つまり、3つ目の質問の答えは間違いなく真実!!

残る選択肢は2つ。

イノシシかキツネ。

おそらくこの二つのどちらかを西村は持っている。

多田 「イノシシかキツネ・・・・・・・・・ん!」

何かが引っ掛かった。

西村 「まもなく10分だが・・・・」

多田が鉛筆を置き、顔を上げた。

多田 「答えは・・・・・・決まった。」

多田は間違いなく答えが当たっていると確信している。

西村 「自信があるようだな。」

勝負が決まる。

第二十二話        完

第二十三話     救い

最後のイノシシかキツネ。

最後の絞り込みは目の前にあった。

自分の人形を隠す箱。

初めに太田が西村に人形を選ばせるときに言ったあの言葉。

「この箱の中に各人形が一つずつ入っている。」

つまり、相手が選んだものを自分が持つはずもなければ、自分が持つものを相手が持つはずもない。

多田の箱の中には・・・・・

キツネ。

西村はキツネを持っていない。

多田 「お前が持っている人形は・・・・。」

多田 「イノシシだ!」 西村 「キツネだ。」

同時に答えた。

太田 「!!?・・・・・・・・」

太田にとっての予想外の展開だった。

太田 「箱を開けろ。」

多田の箱の中には・・・・・・キツネ。
西村の箱の中には・・・・・・イノシシ。

二人とも正解。

太田 「な・・・・・・・!?」

西村 「さて、太田君。この場合どうなるのかな?」

このとき多田は初めて気づいた。

自分を助けてくれたことに・・・・

 「やりますね。二人ともクリアということにしましょう。」

西村はにやりと笑い、階段を上って行った。

多田 「俺は・・・・・・馬鹿だ。自分が勝つことばかり考えていた。」

太田 「救われたな。」

    ~~~・・・・~~~

会場のステージに西村が現れた。

影山、高橋 「え!!?」

多田が死んだことに、衝撃が走った。

だが、多田も現れた。

全員 「!!!?」

黒柳警部 「どういうことだ?何が起こった?」

西村 「偶然同時に答えを言って、二人ともクリアしたんだ。」

多田は、少し考え方を改めた。

第二十三話        完

第二十四話       パスワード9

多田は西村に礼を言った。

多田 「ありがとうございます・・・・。」

西村 「俺の強運は俺が最も望む方向へ動く。お前のおような若い人を見殺しにもできず、俺も死にたくはなかった。最善の結果だろう?」

多田 「すばらしいです。」

多田は頭を下げ、影山と高橋に駆け寄った。

多田 「心配かけたな。」

高橋 「ホントだよ。」

多田 「影山。お前にこのゲームの必勝法を伝える。」

影山 「何だ?」

多田 「嘘をつくな。」

   ~~~・・・・~~~

第三ゲームは着々と進み、最後の江野VS高岡の勝負も終わった。

第三ゲームクリア者12名。

多田 大樹     村川 亜加根
影山 正      武光 リチャード
高橋 修      六条 望
黒柳 三造    西村 正男
高岡 明      大久保 伸也
片岡 由樹     金賀 命

警察官は黒柳警部ただ一人になり、金賀 命のボディガードは二人とも地獄行きへとなった。

黒柳警部は、部下を全員失くしたことに心を痛める。

 「さて、規定の11人が12人になりましたが、たいした問題にはなりませんので大丈夫です。ゲームはこのまま進行します。」

もうそろそろ本格的な死神王探しが始まろうとしていた。

今回はヒントがない分、見つけるのが難しい。それに、赤の他人のためお互いをよく知らない。

12人の内、確実に一人が死神王だ。

 「さて、第四ゲームを始めましょうか。」

    第四ゲームルール説明

パスワード探し

会場内に隠された9つのパスワードを見つけ出し、ステージに置かれた機会パスワードを打ち込む。
妨害、強奪などは認められる。
パスワードは紙に書かれてある。
制限時間無制限。

多田 「前回のチケット探しと似ている。だが、一番厄介でありながら死神王を見つけ出しやすいルールだ。」

影山 「俺、このスタイルのゲーム一番嫌いだ。」

 「では、始め!!」

多田 「見つけたとしても、騒がず、さりげなく機械に打ち込むんだ。」

高橋・影山 「分かった。」

多田は、死神王がおそらく中盤あたりでパスワードを打ち込むと踏んでいた。

すると、いきなり高岡が見つけ出した。

高岡 「あったぜぇ~~!!!」

パスワード 4

  ワルキューレ

高岡は周囲の人間を警戒しながら、パスワードを打ち込んだ。

多田 「よし、とりあえず一番めんどくさいあいつが先にクリアしてくれたら、かなり楽だ。」

だが、このゲームで最も厄介なのが誰か?それは予測しえないものであった。

第二十四話             完

第二十五話        リッチ

パスワード残り8つ。

高橋が椅子の背に一つ貼り付けられているのを見つけた。

高橋 「あった・・・・・。」

高橋は他の参加者に気付かれないように剥がし、ポケットに隠した。

高橋はそっと多田に言った。

高橋 「俺は見つけた。そっちはどうだ?」

多田 「まだだ。ひとまずお前は他の参加者に気づかれないようにパスワードを入力しろ。」

高橋 「う・・・・・・うん。」

高橋は入力装置に向かった。

他の参加者たちはパスワード探しに夢中で高橋には気づかない。

高岡 「よう。お前も見つけたのか。」

高岡の一言で参加者が高橋に目を向けた。

多田 「あいつ・・・・・・・!」

高橋は顔が真っ青になり、急いで入力装置に走った。

片岡 「よこせぇぇぇぇぇえ!!!」

高橋が「あ」と入力したところで、片岡につかまった。

片岡 「紙をよこしな!!」

高橋 「断る。」

片岡が高橋を蹴った。

高橋は床に倒れ、ポケットに入れていた紙がこぼれ落ちた。

片岡 「それかい?」

高橋は紙をすばやく取ってびりびりに破いた。

片岡 「!!?」

高橋 「お前の好きにさせるか。」

高橋は片岡に突進して、突き倒した。

その間に高橋は「あるふぁ」と入力して、決定を押した。

片岡 「この・・・・・・」

高岡 「奪おうとしている隙に他のパスワードも奪われちまうぞ。」

片岡 「あんたは絶対地獄へ落としてやる!!」

片岡はあきらめて、パスワード探しに戻った。

その後、村川、西村、黒柳警部、六条、大久保と次々とパスワードを見つけ、入力した。

その間、片岡のような危険人物はパスワードを奪おうとしなかった。

残り2つ。

まだ見つけられていないのは、多田、影山、武光、片岡、金賀の5人。

そして、片岡もさすがに焦りだしてきた。

金賀はいらいらしてきて、突然怒鳴った。

金賀 「何で私がこんな目に~~~!!!!!」

全員 「!!?」

金賀 「私に見つけさせなさい!!貧民たち!!」

高岡 「貧民だと・・・・・?」

金賀 「あなたたちのようなゴミくずが死んだところで経済には何も影響ないのよ!!」

金賀 「私が死ねば経済は大混乱になる!!日本の技術は世界に遅れをとる!!そんな優秀な人材がなくなるのより、無能な貧民が何万人死ぬほうがよっぽどマシなのよ!!!」

高岡 「クズはてめぇだろ・・・・・」

 「面白い。」

金持ちの暴走が始まった。

第二十五話          完

第二十六話         秘密兵器

金賀 「私に渡しなさい。あなたたちの命なんてどうでもいい。私のためにパスワードを見つけなさい。」

武光 「誰があなたに力を貸すのデスか?このゲームは全員一人ぼっちデスよ。」

経験者の知恵だ。

武光は無言で機械にパスワードを打ち込んだ。

金賀 「な!?あんた・・・・・」

武光 「お前はここで朽ちろ。」

金賀は絶句した。貧民という身分の低いものに馬鹿にされ、怒りが頂点を超えた。

片岡 「あんた死にな。」

片岡が金賀に銃を向けた。

金賀 「それは・・・・・あなたじゃない?」

金賀の顔は真っ白になっている。

片岡 「へ・・・・・・・?」

金賀が腕を片岡に向けたと思うと、片岡の体が吹き飛んだ。

全員 「!!?」

片岡が一瞬で虫の息となった。

高岡 「何をしたぁぁぁぁ!!!!」

金賀 「このリッチな私が無防備なわけないでしょ。秘密兵器よ。」

太田は生きているうちに片岡の魂を奪った。

これで高岡は仲間を全員失った。

しかし、もっと重要なことが多田と影山に発生していた。

パスワード残り一つ。

多田と影山のどちらかは確実に死ぬ。

多田 「まずいな・・・・・・・」

影山 「言っておくが、譲るつもりはない。」

多田 「馬鹿!このゲームのうちに死神王を言い当てるんだよ!!それしか二人とも助からない!!」

影山 「・・・・・・・・・・やっぱお前らしいよ。こんなときでも人のことを考えるなんて。」

多田 「これは・・・・・金賀との一騎打ちだ。」

影山 「俺にいい考えがある。」

影山は多田にひそかに話し、これからの行動を確認した。

多田 「お前にしちゃ考えたな。」

影山 「少なくともお前はこのゲームをクリアするんだ。」

多田 「いや、修と3人でクリアするぞ。」

第二十六話            完

第二十七話     ニセパスワード

金賀 「あんたらごちゃごちゃ話してないで、パスワードを見つけなさい!!」

金賀はかなり頭にきている。

影山 「ここで死神王を見つけるのは悔いが残るな・・・・・・。」

多田 「ああ・・・・・・あいつを駆除しねぇと。あと・・・・・・高岡も。」

前回のゲームで副担任を騙し殺した多田がたくらみ始める。

影山 「できるだけ時間を稼ぐ。その間に死神王を見つけるか、パスワードを入力するんだ。」

多田 「もう見つけてるのがばれてたか・・・・・。」

多田はすでに見つけていたパスワードの紙を手のひらに広げた。

影山 「とりあえず今は、パスワードを探すふりをするか。」

影山と多田はパスワードを探すふりを始めた。

多田はその間に死神王が誰かを考える。

黒柳警部が死神王とは考えにくい・・・・・

高岡はベタな悪役

村川はオカルトと言うキャラが怪しい

武光に関しては謎が多く、とても怪しい

六条は親密的だが、武光の言葉が気になる

西村は助けたくれたため死神王とは考えにくい

大久保は逆に謎すぎて死神王と何かずれている

金賀も高岡と同じ・・・・・・

多田 (村川、武光、六条・・・・・・この3人がおそらく死神王。)

影山 「まだか・・・・・・?」

金賀 「何かあんたら怪しいわね・・・・・。」

影山が少しびくついた。

金賀 「!・・・・・・そのようね・・・・・・言いなさい。言わなければ吹き飛ぶわよ。」

腕を影山に向けた。

影山 「ま・・・・・待て・・・・・パスワードは・・・・・見つけた。」

影山は多田とは違うニセのパスワードを書いた紙を金賀に見せた。

金賀 「渡しなさい。」

影山は勇気を出して言葉を絞り出した。

影山 「・・・・・・・・くたばれババァ・・・・・・欲しけりゃ奪ってみろ。」

金賀の怒りは爆発し、秘密兵器を放った。

それと同時に影山はしゃがみ、かわした。

おそらく空気砲の類、しかし威力は絶大。当たれば死もありうる。

多田 「がんばってくれ。」

影山 「おいババァ!!こっちだ!!」

影山は会場中を駆け回る。

黒柳警部は金賀に銃を向けた。

しかし高岡が黒柳警部の銃に手を置き、阻止した。

黒柳警部 「何をする?」

高岡 「面白いからやらせておけよ。」

ドドドドドドドドドドド!!!!

金賀 「パスワード渡せ貧民!!!!」

会場のイスが次々と壊れていく。

影山はひたすら逃げまどい、時間を稼ぐ。

影山 「多田・・・・・・早く・・・。」

第二十七話           完

第二十八話     天国、地獄

金賀 「死ね死ね死ね死ね!!!!」

会場はもうめちゃくちゃだ。

影山は涙目になりながら走り続ける。

多田 (もうちょっと踏ん張ってくれ・・・)

しかし、その直後に影山が謎の空気砲に当たった。

影山は壁に叩きつけられる。

多田、高橋 「影山ぁ!!」

影山 「だ、大丈夫だ・・・・かすっただけだ。」

金賀は影山に近づいていく。

金賀 「次は完全に当てるわ。パスワードを渡しなさい。」

影山 「渡したところで俺が死ぬようじゃ渡せねぇな。」

金賀が空気砲を構えた。

影山はパスワードを出した。

金賀 「1秒でも長く生きたいようね。」

しかし、影山はニセのパスワードを破いた。

金賀 「!?」

影山 「もういいよ・・・・・・多田。お前だけでも助かれ。」

金賀 「どういうことよ!!?」

影山 「撃てよ・・・・・ババァ。」

金賀は完全にブチ切れ、空気砲を何発も影山に当てた。

金賀 「貧民貧民貧民貧民貧民貧民貧民!!!!!!!!!!!!!!」

正気でなくなっている。

このとき、金賀は影山の策略に気付いていなかった。

影山はもう人の形を残していない。

金賀が後ろを振り向くと、太田がいた。

金賀 「何よ。まだ終わっていない。破れた紙をつなぎ合わせればパスワードがわかるでしょう。」

太田 「「違う。」

金賀 「・・・・・・・・・何が違うというの?」

太田 「お前は影山正を殺した。よって、危険人物とみなし強制失格。」

金賀の顔が凍りついた。そして、貧民に出し抜かれたことがとても気に食わなかった。

金賀 「まさか・・・・こいつの魂は?」

太田 「お前のせいで天国行きだ。」

金賀は涙を落とした。

金賀 「私の・・・・・人生。貧民なんかに・・・・・・。」

 「HELL GAMEに身分など関係ない。学力、体力などは無に等しい。生き残るものは運を持つものと機転を利かせるものだけだ。」

金賀 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

金賀は空気砲を自分の腹に当てた。しかし、体が止まった。

太田 「金縛りを使わせてもらった。天国には行かせない。」

金賀の涙が止まらない。

それから、金賀は何も言わず地獄へと連れて行かれた。

高岡 「名前の通り、金が命ってやつだったな。」

多田は最後のパスワードで第四ステージをクリア。

しかし、親友という大きなものを失った。

多田 「高橋・・・・・絶対死ぬなよ。」

高橋 「お前もだよ・・・・・・。」

残り9名。

多田 大樹     高岡 明        六条 望
高橋 修      村川 亜加根      西村 正男
黒柳 三造    武光 リチャード     大久保 伸也

 「次がファイナルゲーム。クリア条件は私を見つける。見つけられなければ全員死亡です。」

最後の舞台が開幕した。

第二十八話           完

第二十九話     王に会うことは死を意味する

   FINALGAMEルール説明

   王へ出会うな

会場内から異次元に作り出された小さな町へ移動。そこでゲーム開始。
参加者9人は別々の場所からゲームをスタートする。
脱落条件は死神王と出会うこと。
しかし、死神王を含む参加者三名以上が出会った場合は脱落しない。
クリア条件は死神王の発見
なお、死神王の名を言う前に魂を取られれば無効。

 「私は本気だ。全力で参加者を地獄へと送る。では、ゲーム開始だ。」

参加者たちの目の前が真っ暗となった。

      ~~~~・・・~~~~

次に起きた時には、見知らぬ街に立っていた。

辺りは真っ暗で、街灯の電気も薄暗い。

多田 「いつの間にこんな場所に・・・・・・?」

手には知らない間に地図を持っていた。Cocolog_oekaki_2012_01_26_22_25 

地図を見る限り、現在は消防署付近にいることが分かった。

多田 「まず信用できる人に会うことだな・・・・・・・高橋・・・・。」

多田はまっすぐ進み、一つ目の角に来たところで止まった。

多田は顔を少しだけ出し、辺りをうががう。

誰かがいる。暗くてはっきり顔が見えない。

多田 「会うべきではないな・・・・。」

多田は元来た道を引き返す。

     ~~~~・・・~~~~

西村は南公園付近にいた。

西村 「くそっ!全然見えやしない。」

そのとき、後ろに気配を感じた。

振り返ると、参加者の一人がいた。

西村 「お前は確か・・・・・。」

 「脱落だ。」

頭の中に響いた声と、目の前の人物の声が一致した。

西村 「まさか・・・・・・!?」

あっ、と思った時には、口に手を当てられていた。

  「レルブス・アドベル・リリアノフ」

西村 (何だ・・・・・?気が・・・遠・・・・・・・・く・・・・・)

西村・・・・・・・脱落。残り8名。

第二十九話         完

第三十話      大久保の正体

多田は始めの場所に戻ってきた。

多田 「ここを左に曲がれば、南公園か・・・・。」

多田は左に曲がり、南公園付近まで歩いていくと話し声が聞こえた。

多田 (誰だ・・・・・・?)

多田は塀の影に隠れ、声のするほうをうかがった。

暗くてよく見えないが、フードを被る男はおそらく大久保。

? 「お前は誰だ?誰の使いだ?」

明らかに死神王の声だ。

大久保 「いつから気づいていた?」

? 「初めから怪しいと思っていた。俺たちの秘密をばらすなら、容赦しないぞ。」

大久保 「いくらなんでもこれは見逃せない。死の法を破る行為だ。」

多田 (死の法?やはりこのゲームは間違っているのか・・・・・?」

そのとき、多田の肩を誰かが掴んだ。

多田 「!!?」

体が少し浮き、心臓が凍りついた。

? 「何をしているのかしら・・・・?」

この低音で不気味な声は村川だ。

多田 「突然現れるな!驚くだろ!」

村川 「脅かすつもりはなかったわ・・・・・。」

多田 「そんなことより、あれ!見てみろ。」

多田が振り返った時には、一部始終が終わったいた。

大久保だけが倒れているのが分かる。

村川 「誰か死んだようね・・・・・。」

多田は村川がいることで、魂は取られないと踏み、大久保に近寄った。

多田 「こいつは何なんだ・・・・?」

多田はフードを取り、大久保の顔を見た。

多田、村川 「!!?」

人間と悪魔と妖精を合したような顔だ。

多田 「宇宙人・・・・・?いや、もっと違う存在だろうか?」

村川 「とっても興味深いわ・・・・・・。」

村川は携帯で大久保の顔写真を残した。

多田 「おそらく死神王はまだこの近くにいるはずだ。探すぞ。」

二人は、走って次の角まで来た。

多田 「絶対この辺にいる!」

右を見る・・・・・誰もいない。

左を見る・・・・・人影が見えた。

多田 「あいつが死神王に違いない。」

多田が走っていくと、その人物は驚き、逃げていく。

足が遅く、すぐに追いついた。

多田 「捕まえたぞ!死神王!!」

? 「え・・・・・?」

六条だ。

第三十話        完

第三十一話        死神のゲームの噂

多田 「六条・・・・・・さん?」

六条 「多田君と村川さん・・・・・二人いっしょってことは大丈夫よね・・・。」

一見、死神王という風には見えない。

多田 (この様子だと・・・・違うのか?)

村川 「さっきそこで、あのフード男が死んでたわ・・・・何か知らない?」

六条 「すでに犠牲者は出てるのね・・・・・」

多田 (俺の思い過ごしだったか・・・・・?)

 「私をお探しですか・・・・・?」

突然死神王の声が頭に響いた。

多田 「まさか・・・・場所が分かるのか?」

 「場所が分かれば、ゲームは盛り上がらない・・・・探知はすぐできるが、あえて探さない。」

多田 「意外と正々堂々とするんだな。」

 「あくまで私は楽しむことを目的としているからな。では、また。」

村川 「ネットの噂とはかなり違うようね・・・・。」

多田 「ネットの噂・・・・?」

村川 「これよ・・・・。」

携帯に入れている情報を見せてきた。

   死神のゲーム

地獄に住むと言われる死神は、魂をより多く手に入れるためのゲームをしている。
稀に報道される大人数の失踪事件。消えたものは地獄へ行ったと推測される。
江戸時代より、戦国の世が終わり、地獄へ導かれるものは数少ない。
そのため死神たちは、魂を無理に地獄へと導くゲームを行い始めた。
しかし、ゲームは死神たちの遊びの場でもあり、人間の生への執着を見て楽しむという目的でもある。
このゲームが実在するかどうかは謎のため、都市伝説の一つと考えていいだろう。

多田 「本当かどうかは分からないが・・・・・・興味深い。」

六条 「私も今回二回目だけど・・・・・こんなことは知らなかったわ。」

多田 「そういえば、俺が前回参加したときとは、少しルールが変わっている。」

村川 「ルールが変わる・・・・・?」

多田 「前は、危険人物として強制失格させられることはなかったし、死神王のヒントはなくなっている。」

六条 「ヒントなんてあったの!?」

多田 「ああ・・・・・・今回はヒントがなくてかなり厳しい。」     

そのとき、突然村川が叫びだした。

村川 「どうせあなたしょう!?あなたが死神王なんでしょ!?私は騙されないわ!!」

六条 「何言ってるの!?」

村川が逃げ出した。

多田 (まずい!!もし六条が死神王なら俺が死ぬ!)

村川を多田が追いかけ始めた。

しかし、村川は意外にも足が速く、すぐに見えなくなった。

3人ははぐれてしまった。

第三十一話       完

第三十二話     甲田という男の真実

せっかく集まったはずが、また離れてしまった。

多田 「くそ・・・・村川は何を考えているのかが分からねぇな・・・。」

気が付けば西公園にいた。

多田 「ここに隠れていたりするか・・・・?」

? 「よう・・・・あのガキじゃねぇか。」

突然後ろから声がした。

振り返ると、一番合いたくない奴に出くわしてしまったと多田は思った。

高岡だ。

高岡 「ここまで生き残りやがって・・・・・だがお前はここで殺す。」

多田 「やってみろよ。」

高岡 「てめぇを死神王に一人で会わせればいい話だ。簡単なこと・・・・。」

多田 「逆に殺されなきゃいいけどな。」

高岡 「とりあえずお前は俺に従ってもらうぜ。」

多田 「お好きにどうぞ。」

   ~~~・・・・~~~

多田は高岡に付いていき、市役所前まで来たところでとんでもないものを見た。

村川が倒れていた。

多田 「む、村川さん!!?」

急いで駆け寄ったが、もう死んでいる。だが、体はまだ温かい。死んでから時間はさほど立っていないらしい。

多田 「まじかよ・・・・高橋は大丈夫なのか・・・?」

高岡 「死神王はこの辺にいるらしいな・・・・。」

多田 「これで俺が見たのは二人目。多くても残り7人。」

高岡は辺りを見回し、誰かいないかを調べる。

高岡 「誰かいる・・・・・」

遠く見える影は、こちらにも気づいたように歩いてきた。

高岡 「ハーフ野郎か。」

武光 「二人いて安心シマシタ。どうやらお二人は死神王ではないようデスネ。」

多田 (こいつが死神王じゃないか・・・・・?)

多田 「誰が死神王か目星はついてるか?」

武光 「私は六条さんか警部が怪しいと思ってマス。」

多田 「六条さんは前回のゲームで一緒だったんだろ?」

武光 「・・・・・あなたは知らないようデスネ。」

武光が突然深刻に語りだした。

武光 「死神王は人の体を奪うことができるのです。」

高岡、多田 「奪う?」

武光 「人の体から魂を抜き取り、体を乗っ取る。あなたの友達だって信用できないのデス。」

高岡 「何だよそりゃ、バカバカしい。」

武光 「前回の死神王は私の友人デシタ。とてもショックデシタ。」

多田は思い返した。

前回のゲームの死神王甲田について・・・・

入学式ではごく一般の生徒だった。

家にも遊びに行ったことはある。

変わったのは、HELL GAMEが行われた日の朝だとしたのなら・・・・・・

 (分かりますか?あのときの甲田くんは本当の甲田君じゃない。私が体を乗っ取っただけのただの操り人形。)

死神王の声が聞こえた気がした。いや、言ったのかもしれない。

このような考えが出たことで聞こえた空耳であるのに、多田は死神王を憎んだ。

多田 「高橋・・・・・・?」

友人への疑心が生まれた。

第三十二話         完

   「HELL GAME α」

最終話    裏返した答え

多田 (高橋が・・・・いやそんなことは・・・・)

そのとき、多田は頭をフル回転しだした。

今の武光の言動をもとに、すべてをつなぎ合わせる。

現在死神王の確率が0の者・・・

高岡のみ。

高橋、六条、黒柳警部、武光・・・・この4人は確率はある。

多田 (高橋が死神王とは考えたくない・・・・だが、死神王の考えから方からして十分あり得る。)

そのとき、電撃が走るがごとく閃いた。

   ~~~・・・・~~~

六条と黒柳警部が共に行動していた。

倉庫の影に身を潜めている。

六条 「警察官がいれば心強いよ。」

黒柳警部 「誰が死神王だと思う?」

六条 「村川さんと多田君が一緒にいた。あの二人は違うとして、高岡が一番あやしいと思う・・・・。」

黒柳警部 「確かにな・・・・・・」

   ~~~・・・・~~~

多田 (逆・・・・・・・?)

今までの武光の言葉を逆から考えてみた。

まず、六条が危険人物ということ・・・・

六条は前回のゲームの生き残り。

つまり、死神王はより魂を欲しがるはず・・・・・

武光が死神王と過程するなら、あの言葉は六条の魂を頂くための策略と受け取れる。

次に今の死神王は体を奪うという話。

これが、多田と高橋の信頼を引き裂く策略とすれば・・・・・・・

多田 (懸けるか・・・・・)

高岡 「ったくこれからどうすればいいのか・・・・・」

多田 「武光・・・・・・」

武光 「どうしたのデスカ?」

多田 「文字通り・・・・冥土の土産というもをやろう。」

武光が後ずさりをしたのを多田は見逃さない。

多田 (決まりだな・・・)

武光 「まさか・・・・・?」

高岡 「ああ!?お前が死神王か!?」

高岡は多田のいたらぬ発言に疑心を抱いた。

多田が猛ダッシュで逃げ出した。

高岡 「え!?どこ行くんだ!?」

あっという間に多田の姿は見えなくなった。

高岡 「ったく頭でもおかしくなったか?」

 「もう終わりです。」

武光の声が今まで頭の中で響いてきた死神王の声と一致した。

高岡 「どういうことだよ・・・・・?」

 「レルブス・アドベル・リリアノフ」

高岡が気づいた時には口に手を当てられていた。

高岡 (嘘だろ・・・・俺、死ぬのか?あのクソガキのほうが一枚上手だったってこと・・・・・か・・・・・・・よ・・・・。)

高岡・・・・・・・死亡。

多田が戻ってきた。

多田 「よう。死神王。」

  「また、見つけられましたね。少し策を出しすぎましたか・・・・」

多田 「俺は西村ほどではないが、自分は強運の持ち主のつもりだ。」

  「一応、死神が人間の体を奪えるのは本当です。しかし、武光がそんなことを知っていれば、疑いもしますかな。」

多田 「なぜ、俺をそうして奪わない?」

  「それでは、何の面白味もない。」

多田は意識が薄れだした。

最後に死神王の声がかすかに聞こえた。

  「あなたは・・・・あの・・・・ひと・・・・・・・・・・た・・・・ま・・・し・・・を・・・もつ・・・・・・の。」

   ~~~~・・・・~~~~

 「HELL GAME 終了です。」

残った4人はいつのまにか会場にいた。

六条 「終わったの・・・・?」

ステージに太田と武光が立っていた。

死神王 「今回も実に楽しかった。そして、六条さん。多田君は史上初の二度目のゲームクリア。」

多田 「もう二度とゴメンだがな。」

高橋 「誰とも会わずに終わっちまった・・・・。」

黒柳警部 「こんな事件、世間が信じるはずがない・・・。」

死神王 「では、また会いましょう。」

壊れていた椅子が元に戻り、死神王と太田は消えた。

同時に会場の入り口に張っていた闇が晴れた。

外に集まっていた報道陣や警察が一斉になだれ込んできた。

この後、残った4人は警察の事情聴衆を受けたが、もちろん信じてもらえず、今までと同じように魂を奪われた参加者は行方不明とされた。

  ~~~・・・・~~~

1月19日  木曜日

多田は久しぶりに学校へ行った。

校門をくぐった瞬間、中辻、寺西がいた。

寺西 「影山はどうした?」

多田は首を横に振る。

中辻 「そうか・・・・5人になっちまったな。」

寺西 「伊波が放課後に近くの川でお前に会いたいって言ってたぞ。」

多田 「何の用だ?」

寺西 「ドクロを持ってこいとか言ってた気が・・・・。」

多田はすっかりドクロのことを忘れていた。

多田 「・・・・そういえば結局聞かなかったな・・・。」

学校のチャイムが鳴り響く。

寺西 「やべ、遅刻扱いになる。」

多田はいつもの高校生としての生活を送るのだった。

   ~~~・・・・~~~

地獄

死神王 「今回も逃したか・・・・あの魂さえあれば、魔王神の座も夢ではないのにな・・・・。」

今回手に入れた魂を棚に積み上げる。

死神王 「多田大樹・・・・・さすがはあの人の魂を持つだけはある。」

最終話            完

+α話        届かぬ思い
 
放課後・・・・多田は伝言の通りに近くの川を訪れた。

伊波はすでに来ている。

多田 「用は何だ?」

伊波 「ドクロ・・・・・聞いた?」

多田 「ああ。これだろ。」

通学カバンの中からドクロを取り出した。

多田 「聞くのすっかり忘れてたんだ。ゴメンな。」

伊波 「え!?」

多田 「今聞いてもいいか?」

伊波 「だ・・・・・ダメっ!!」

伊波はドクロを奪い取った。

多田 「どうしたんだよ?」

伊波 「もうゲームは終わったんだし、恥ずかしいよ。」

多田 「そうか。用はそれだけか?」

伊波 「うん。聞いてなかったから仕方ないね。来てくれてありがと。」

多田 「じゃ、明日な。」

多田は家に帰って行った。

伊波はしばらく動けずにいた。

いつのまにか伊波は泣いていた。

涙が地面を濡らしていく。

伊波 「何でなのよっ!!」

伊波はドクロを川に投げた。

底についたドクロは、偶然にも録音された声が再生された。

「多田君・・・・・どうしてもこれだけ伝えたかったの・・・・・。好きだった。副学級委員を務めてるのも、多田君に近づきたかっただけ。このゲームから無事に戻ってこれたら・・・・私と付き合ってくれないかな・・・・。」

伊波の思いは届かなかった。

HELL GAME α          完

    

  気分次第で続きを書く・・・・かも?

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